水通ししてある生地?

こんにちは 生地の森です。 

たまに「この生地は水通ししてある生地ですか?」「水通ししてない生地ですか?」とお問い合わせいたただくのですが・・・

当店では、生地は染色加工をして、風合いに仕上げ、検反を済ませた反物から、カットして販売しておりますので「水通し」はしておりません。

ちなみに「水通し」とは、個人で何か作るときに、歪みや縮みをあらかじめ取るために行う作業工程だと思っております。

当店では、商品名に「洗い込んだ…」や「洗い込まれた…」となっている生地があります。

前に、この「洗い込んだ・・・」という商品に対して、この生地は「水通ししてある生地」「水通し済み」と勘違いされていた方がいらっしゃいました。

これは、商品名です。

ちなみに「洗い込んだ…」としてありますが、実際に皆さまが想像するように洗ってあるわけではございません。

当店のオリジナルの生地は、量産品の天然繊維の生地と加工工程も異なり、シルケット加工を行っておりません。

そのため、非常に素材の特性が全面にムラやシワ凹凸が現れます。
あえて素材本来の持ち味を生かし、自然で独特な風合いに仕上げているので、その仕上がりの風合い感や雰囲気を称して、「洗い込んだ風なつら感」ということから、商品名にネーミングしているものです。

まるで揉みこんだような無造作な風合いの 当社オリジナル生地 ツラ感

なので「洗い込まれた…」と書いてあるものは「水通し済み」で、書いてないものは「水通ししていない生地」と思っておられる方がもし他にもいらっしゃいましたら、「水通し」ではありませんので、ご理解いただけますと幸いです。

また「洗い込まれた・・・」と書かれた生地はすでに洗ってあるから縮まない。とか、「洗い込まれた…」と書かれていない生地は、洗っていないから縮むということでもございませんので、どうかご理解いただけますと幸いです。

ちなみに 話を水通しに戻しますと、 、当店に限らず、一般に市販で出回っているような生地は、基本「水通し」はしていないと思います。

かりに「水通しをしている」としているとしたら、なにかの誤解も考えられます。

あと、「湯通し」という方がおりましたが、「湯通し」や「湯のし」などは、主に着物に使う用語かと思っておりました。

たしかに、生地も生地になる前の織物の段階では、糸を織るとき、糸が切れないために糊をつけて織ります。生地の工程に入る前には、まずこの糊を落とす工程が必要です。大量の織布を高温の熱湯処理を行うので、ご家庭でやる下処理のレベルでは全くありません。そもそも、糊を落としていないものが、生地と称して市販に出ることは考えられません。

また「湯通し」と「水通し」が一緒になっているとしたら、ご自宅での「水通し」をお水ではなく、お湯を使ってやるので「湯通し」と言っているのであれば、それは個人的なやり方の一つですので良いと思います。

ただ本来の、織物から生地の加工工程の糊落としだとしたら、糊を落としていないものが、一般に出ることは考えにくいので、もし糊がついてるかついてないかの心配があるとしたら、一般に市販に出回る生地には糊は付いておりませんのでご安心ください。

最後に、当店のオリジナルの生地に、「洗い込んだ・・・」と称してある生地は、「水通し済み」という意味ではございませんので、どうかご理解いただき、「水通し」をやるかやらないかは、個々の目的や用途に合わせてご判断いただきますよう、お願いいたします。

当店の「洗い込まれたシリーズ」の代表作。
揉みこだような風合い、 洗いざらしたような無造作なシワ感 称して、ネーミングされております。よろしければぜひお試しください。

洗い込まれたベルギーリネン 1/40番手ナチュラルダイド

洗いこまれたラミーリネン1/60番手
洗いこまれたベルギーリネンローン1/60番手

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