オフホワイトのリネン生地

「オフホワイト」という色はご存じですか。
「ホワイト」は何が違うの?と疑問に思う方もいらっしゃるかと思います。私も何気なく「オフホワイト」という色名を知っていましたが、「オフホワイト」にはちゃんとした理由があることを知りました。そこで今回は「オフホワイト」をテーマにして、オフホワイトのリネン生地をご紹介していきたいと思います。


【目次】
・「オフホワイト」の魅力
・「オフホワイト」とは?
・生地の森の「オフホワイト」の秘密
・素材の特徴による「オフホワイト」の違い
・生産ロットによっての「オフホワイト」の違い
・「オフホワイト」にある素材特有の糸節
・用途の違いによる「オフホワイト」の種類
・「オフホワイト」の生地の注意点


■「オフホワイト」の魅力

自然な風合いと素朴な魅力に惹かれて、ファッションからインテリアと、ライフスタイル全般において、ナチュラルな雰囲気を好む方が多いと思います。当社では、リネンの生地を中心に、オリジナルの「ラミーリネン」や「リネンウール」など麻生地を専門に取り扱っておりますが、「オフホワイト」は生地全般で、とても人気なカラーです。色物は趣味嗜好にばらつきがありますが、白色系は一般に無難です。それに清潔感や色が与える印象が良いのも魅力の一つかもしれません。

■「オフホワイト」とは?

「オフホワイト」とは何?「オフホワイト」には様々な意味があるようなのですが、生地の森の「オフホワイト」とは、天然繊維の原料である「生成り(キナリ)」を「晒す」ということが由来となっております。「晒す」ことを「オフ」すると言い、晒して白にすることから「オフホワイト」と称しているのです。

■生地の森の「オフホワイト」の秘密

生地の森では、綿や麻の天然素材の「オフホワイト」の生地を作る場合、原料である「生成り(キナリ)」を晒していきます。
「生成り(キナリ)」については、こちらに詳しく載せております。

生地の森の生地をご利用の方の中には、「生成り(キナリ)」の生地と「オフホワイト」の生地は、質感が違うとお気づきの方もいらっしゃいます。まさにその理由は「晒す」度合いによって、繊維自体が痩せて、もともとの性質も失うことにつながります。これを「白度」とも言い「白度」が強すぎると、繊維がもろくなり、風合いや表情が出しにくくなってしまうのです。そのため「オフホワイト」の生地は、他の色と比べて若干生地が薄く感じるという場合もございます。
生地の森のオリジナル生地は、天然素材の特性を最大限に生かし、素材そのものから自然に醸し出される表情と、味わいのある風合いに仕上げるため、この「晒す」工程にも、非常にデリケートに考えております。それは、ただまっ白くするためだけに晒してしまうと、素材本来の持ち味である、しぼ感やシワ感がなどの繊細な表情が出にくくなり、風合い自体も変わってしまう恐れがあるからです。わたしたちの生地の雰囲気作りには欠かせない大切な要素であるため、本来の「生成り(キナリ)」独自の性質を損なわなように「晒す」度合いを考えて、表情豊かな風合い感のよい「オフホワイト」を作ることが、絶対条件なのです。

■素材の特徴による「オフホワイト」の違い

素材による「オフホワイト」の違いを比べるまえに、基となる生成り(キナリ)の糸を見てみたいと思います。これらはすべて生成り(キナリ)の糸になります。それぞれの素材によって色味の違いがお分かりでしょうか。

主な生成り(キナリ)糸の比較

リネン(亜麻 あま)の場合

生成り(キナリ)が黄味(茶味がかった)色をしているため、オフに晒してもこの黄味が残って、黄味がちの白色になります。

ラミー(苧麻 ちょま)の場合

生成り(キナリ)が青白く光沢を帯びておりますので、オフに晒すと全体に、青味を帯びた白色になります。
(※ヘンプ、綿麻については割愛させていただきます。)

左下:リネン 中央:ラミーリネン 右上:ラミー

上図は「ラミー」「ラミーリネン」「リネン」のオフホワイトの比較です。
「ラミーリネン」とは、文字通り「ラミー」と「リネン」とが半々にブレンドされた素材になります。青味よりのラミーのオフホワイトと、黄味よりのリネンのオフホワイト、その中間がラミーリネンのオフホワイトです。2つの素材が調和されているのが、お分かりになりましたでしょうか。

 ラミーリネンについてはこちらにも詳しくご紹介しております。

■生産ロットによっての「オフホワイト」の違い

「オフホワイト」には、注意点がございます。それは生産ロットによるばらつきです。そもそも麻の原料は植物です。農作物は気候や風土に影響さればらつきが生じます。そのため糸の原料となる「生成り(キナリ)」にばらつきが生じます。黄味が強かったり、濃かったり、薄かったりと、そのばらつきが白に晒す際にも多少影響が出てしまいます。

製造ロットによる白度と表情の違い

「生成り(キナリ)」同様に、生産ロットによるばらつきがございますので、リピート購入の際は、前の生地との違いが生じる場合があることをご了承ください。「前に買ったときはあまり気にならなかったのに、今回は黄色っぽくて汚い。」「茶色ぽい部分の無いところでカットしてほしい」
「前の色と同じものが欲しい」というご要望には対応できかねますので、素材の特性としてご寛容賜りたく存じます。

■「オフホワイト」にある素材特有の糸節

わたしたちの生地は、天然素材の性質を最大限に生かし、素材そのものの表情を風合いに仕上げるため「晒す」工程に際しても非常にデリケートです。それはまっ白くするためだけに晒してしまうと、素材本来の持ち味である、繊細なしぼ感やシワ感が生地にしたときに表情に出にくく、風合い自体も変わってしまうからです。素材特有の性質を活かすべく、もともとの「生成り(キナリ)の糸節などのばらつきとともに、糸節の強い部分などは、白くなり切れないムラも生じます。これがオフホワイトの素材特有の糸節です。

「オフホワイト」にある素材特有の糸節

黄味に残ったり、茶味にのこったり、また天然繊維にはホコリなどの微細なのチリやごみなどが混入するため、異原糸が含まれます。その異原糸が色糸として多少現れる場合もございます。

■用途の違いによる「オフホワイト」の種類

生地は目的や用途に応じて作られ方が異なります。例えば色に染めたり、プリントを施したりするための下地に使われる白い生地は「P下晒」と言い、「P下晒」の白生地と、生地の森の「オフホワイト」の生地とは、作る工程が全く異なります。
「P下晒」白生地の場合、色の発色やプリントが綺麗に乗るように、生地表面は凹凸やムラの無い滑らかなフラットな状態に仕上げなければいけません。そのために、糸の段階から漂泊して白糸にし、織られた生機(キバタ)を晒して白にして仕上げます。「P下晒」の白生地の表面は、下の写真にあるように無表情の状態になります。

左はP下用晒した白生地、右は自然な表情のある生地の森のオフホワイトの比較

生地の森の「オフホワイト」の生地は、天然素材そのものの特性を生かし、上の写真の様に自然なシワやシボ感が表情に現れております。

■「オフホワイト」の生地の注意点

生地の森のリネン生地は、素材そのものの特性を活かすことで、表情豊かな風合いを残しているといっても過言ではありません。そのため原料である「生成り(キナリ)」の性質が失われてしまうような、薬品処理はできません。そのため茶色い糸節が所々に入っていたり、黒っぽい色糸や黄色っぽい色糸などが混入する場合がございます。

生地の森のリネン生地は、素材そのものの特性を活かすことで、表情豊かな風合いを残しているといっても過言ではありません。そのため原料である「生成り(キナリ)」の性質が失われてしまうような、薬品処理はできません。まるで洗いこんだようなふっくら感、天然無垢なぬくもりのある表情、「生成り(キナリ)」本来の基となる糸節やカス、色糸のようなものが源になり、味わい深い表情の豊かな「オフホワイト」の生地が完成されます。「オフホワイト」の生地の特性(糸節や、カス、色糸の部分)をご理解くださいますお願いいたします。


■まとめ

生地の森の「オフホワイト」は、綿や麻の天然素材の原料の「生成り(キナリ)」を晒して(オフ)白に近づけております。そのため「生成り(キナリ)」のばらつきが影響して、製造ロットによっても、白度にもばらつきがでます。また「生成り(キナリ)」にある不均一な糸節が、晒しても白になりきれない糸色に残る場合もございます。これらは、天然素材本来のものとして避けることはできませんのでどうかご理解ください。

「生成り(キナリ)」についての詳しいブログ記事はコチラ。

生地の森オリジナルのベースとなる「生成り(キナリ)」と「オフホワイト」。天然素材本来の味わいとダイレクトに味わえる「生成り(キナリ)」と「オフホワイト」がおすすめです。
ぜひ、素朴でぬくもりのある生地をお試しください。

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