生地の森

パウダーピンクという名前そのものの、砂糖菓子のような甘い、うっとりする美しい色合いです。それでいて、リネン特有のシャリっとした手触り、表面のしぼ、しわが甘いだけではない芯の強さを感じさせてくれます。20周年限定モデルですが、この生地ならきっとサテンよりも魅力的なドレスだって作れそうだと想像が膨らみました。ぜひまた会いたいです。

ブラックで後ろボタンのプルオーバーとテーバードタックパンツのセットアップを作りました。シンプルでカジュアルなデザインを選びましたが、生地の力でギリギリフォーマル寄りの面白い作品になりました。 リネンはカジュアルだと思っていましたが、この生地はシルクのような上品な光沢と、シルクにはない厚みを合わせ持つ、なかなか出会えない魅力があります。カジュアルに着るのもよし、パールのネックレスをプラスしてドレスアップも良さそうで、お気に入りの一着となりました。

ワイドパンツに仕立てました。思ったよりも落ち着いた色合いでしたが、秋によく映え、どの色にも合わせやすく、気に入っています。 生地を触ると、柔らかさの中にも確かにコシを感じるのに、着てみると初めからくたっとガーゼのように優しいのが不思議です。 ヘリンボンの織りが、クラシックで味があり、透け感もなく、ワンランク上の仕上がりとなりました。